病院での夜勤で誰もが一度は経験があるドキッとした体験。目に見えない誰かのいたずらか、寂しがり屋のオバケさんか、それとも偶然か言葉で説明できない不思議なことがなぜか起こる。それが病院。その中でも看護師10年で体験した「不思議な話」を5つ紹介します
先輩!今何か物音しませんでしたか??
何も聞こえなかったよ?
聞こえましたよー!!誰かが何か喋ってる声!!
この先の病室誰もいないけど……?
なんて会話をした経験、看護師さんならあるかもしれません。
夜間は昼間以上によくわからない「不思議なこと」や「どこから聞こえてくるんだろう」という声が聞こえることがあります。
といっても、実際にホラー映画に出てくるような体験は一度もありません。
病院で勤めていてリアルホラーを体験していたら看護師続けていませんので、この記事の話はホラー度の低い「ちょっと不思議」な体験です
看護師あるあるとして気軽にお読みください
病院での恐怖体験って実際にあるの?
看護師の夜勤は人の寝静まる時間に勤務を行います。
夕方から始まり、翌朝までの約16時間を病棟で過ごすのですが、世にも不思議な物語が起こるのがこの病院という場所。
もちろん人の生死に関わるので想いを残す方もいらっしゃるのではないかと思います。
誰かの最期に立ち会うこともあります。
日々患者さんが早く家族のもとに帰れるように、最期の時を穏やかに迎えられるように看護を行なっています。
今回は看護師あるある?!
「ちょっと不思議」な出来事を5つ、今回は紹介していきますね
さっそく、episode1から見ていきましょう٩( ‘ω’ )و
episode1 真夜中に響く鈴の音
ナースコールもほとんどなく、モニターのアラームもならない落ち着いたある日の夜。
時刻は真夜中2時過ぎ。1人で巡視をしていたある新人看護師の元に「チリリン」というわずかな鈴の音が聞こえる。
もちろん、病院なので鈴の音は普段はならない。
夕方から勤務している看護師だが勤務中に一度もその音は響いていなかった。
静まり返り病室、足音ももちろんしない。
するのは自分の足音と、手元を照らすライトだけ。
その音をたどりながら着いた先は明かりのついたトイレ。
ドキドキしながらトイレの個室をのぞくとそこには誰もいない。。。
「誰かいますか」と聞いても返事はない。
個室内を確認するがもちろん誰もいない。
響いた鈴の音はどこから聞こえたのだろう。誰かが看護師に救いを求める音だったのだろうか……。
今も真相はわからない。
誰もいなかったんですか?
その誰もいないし音もしなかったよ
真夜中に響き渡る鈴の音。
とても不気味な「チリリン」「チリリン」となる音色。
その後の巡視を先輩と一緒にくっつきながら回ったのを今でも思い出します
翌朝トイレに近い部屋のおばあちゃんの杖についていた鈴を見つけて
「この音だ!!」と思い
夜中にトイレに行ったかを確認
しかし、返事は
覚えていないわ。言った覚えはないけど…。
とのことでした。おばあちゃんがトイレに行った音なのか、ちょっと杖を触ったタイミングで鳴った音なのかわかりません。
音がしてすぐトイレを見てもいなかったのは事実。真相は今もわかりません。
episode2 あなたは何が見えているの?
きっとおばあちゃんがトイレに起きてすれ違いに戻ったんだにゃ
そう思うようにしているよ。
でも夜中の鈴の音はドキッとした
他の不思議な話があるにゃ??
ある日の夜、巡視をしていたら天井の一点を見つめ手を伸ばしながら興奮しているおばあちゃん。
「あの子を助けてあげて!」と興奮しベッドの上に立とうとしている
危ないので、ベッドに座るように促し話を聞くと……。
天井に赤ちゃんがぶら下がってるの。こっちに手を伸ばしてる
幻視かな、せん妄かな。
どちらにしても不安がってるので否定せず肯定しすぎず…。
もちろん患者さんにとっては見えていても私には見えません…。
むしろ天井からぶら下がっている赤ちゃん。想像するだけで怖くてまさにホラー映画。
もし見えていたら大声出してます!!
私の後ろを見て「こんにちは」と言われたことも。
患者さんは色んなものが見えています。
加齢により聴覚・視覚が低下し天井のシミも虫に見えたり、ナースコールが蛇に見えたりすることもあります。
- 原因になっているものを片付けたり、見えないようにする
- 「大丈夫ですよ」と原因をとりのぞくフリをする
- 否定すると納得する場合も多いが、否定しすぎると興奮するので不安に寄り添う
あなたにはどんな世界が見えているの??と思いながら
想像したら怖い体験でした
入院により環境が変わり、認知症が進んだりせん妄症状が出現することは多くあります。
episode3 あの窓を開けたのは誰?
その姿が見えている患者さんはもっと怖いかもしれませんね。
「見えてません」と強く否定すると余計に混乱することもあるから対応が難しいなぁ
認知症やせん妄の対応、精神疾患の患者さんの対応は本当に難しく勉強してもまだまだ足りないと思うことが多いです。
さて、次の不思議な話です。
台風が迫っているある日の夜。夕方出勤すると、誰もいない真っ暗な部屋から風がビュービュー吹き込む音が。
扉を閉まっていても聞こえる音。
あれ?と思いながら扉を開けると普段ハシゴを使って開ける一番上の窓が全開。
「今日台風来るのになんで空いてるんだろう?換気かな」と不思議に思いながら、とりあえず吹き込む雨風を凌ごうと
ハシゴを探して倉庫へ。
同僚に「ハシゴ何使うの?」と聞かれ「305号室の一番上の窓が開いてたので。台風だし閉めようと」と答えると。
表情が固まり……。
「あそこの窓。誰も開けてないのに開いてることあるんだよね」と一言。
患者さんも黒い影見えるってよくいうもんな
部屋の扉を全開にし、窓を閉め、床を軽く拭きそっと扉を閉めました。
一番ナースステーションに近い個室。
以前から不思議な話があるお部屋なので真相の究明せず、そっとそっと部屋を後にしました
病棟によくある不思議なことが起きる部屋。
きっと誰かが窓を開けて忘れるんだろうな
豆大福餅は霊感はありませんし、この世のものでないものは見えません。(見えてたら看護師してないと思います…)
さて、気を取り直して次の不思議な話にいきましょう!
episode4 誰もいない部屋から物音が……
色んなことが起きるのが病院です♫
看護師は夜間1時間ごとに患者さんの安否確認で巡視を行います。
そんな中ある個室から「おーい、花子さん!ちょっときてー」と呼ぶ聞き覚えのある声が。でもその部屋は真っ暗でさらに誰も使ってない部屋。
えー。誰もこの部屋いないけどなぁ。
なんとなく嫌な予感と恐怖心を感じながら、同僚と一緒に部屋を開けるとそこには
子鹿のように足をカクカクさせながらソファーに縋り付いてなんとか立っているおばあちゃん。
どうやって来たんだろう。車椅子持ってきてー
と同僚に頼み、車椅子で部屋に戻り話を聞くと仕事に行こうと思って頑張って歩いたそうです。
リハビリでも両手すりを掴んで5m程度。今回歩いた距離は杖なく手すりを使って20m近く。
色んな意味で怖い!!
誰もいない部屋からの声も怖いし、歩けない患者さんが歩くのも怖い。
何よりなんでセンサー鳴らなかったの!!!
予想がついている方もいたかもしれません。
誰もいない部屋からの声も怖いですが、転けなくて良かったと安心する気持ちで言葉にならない気持ちになりました。
とにかく怪我がなくて良かった、たまたま巡視してて良かったという気持ちでいっぱいです。
離床センサーは不具合を起こすことがあります。訪室時は鳴ることを必ず確認し、不具合があればすぐに修理に出しましょう
episode5 廊下にしたたる血液。その先には…?
今までで一番怖くて何年立っても忘れられないエピソードです
入院時の持ち物は入院時のしおりにも書いてありますし、説明も行いますよね。
例えば鋭利な刃物や火薬などの危険物は原則禁止です。
ある晩、巡視をしていると廊下に何か落ちている。
近づいてライトを照らすと血液の溜まり。
点々と続くその先を辿っていくと4人部屋に辿り着きました。
廊下から入ってすぐの病室、そこの床には廊下よりも少し多くの血だまり。
そしてベッドに座っているおばあちゃん。
その方はワーファリンをもともと飲んでいましたが、手術のためシリンジポンプでヘパリン投与している方がいました。
布団やシリンジポンプにも血がついていました。
でも手を見ると点滴は自己抜針されていません。
ルートを辿ると点滴が切られており、先が団子結びになっています。
右手にはハサミを片手に「あら、いいところに。これどうしたらいいの?』
と上品な声で話しかけるおばあちゃん。
いやーーーー!!何してるの!??
意識レベルは問題なし、出血量が気になるけど先が結ばれているから今出血は止まってる。
とりあえずナースコール!!
夜中とか関係なく迷わずスタッフコールを押しました。
人生初のスタッフコールです。
ちなみに一年目、夜勤始めて半年くらい。
すぐさま当直コール。
先輩医師と状況を整理すると
持っていたハサミでルートを切って見たけれど、血が出たので焦って先を結び廊下に出た。でも廊下にも誰もいなくてベッドに戻ったんじゃないか
ということでした。
翌日採血を取りましたがHbは低下しておらずホッと一安心した恐怖の体験でした
もし、気づかなかったら。
もし先を結んでくれていなかったら…。
その先を想像するととても怖い体験で10年経ってもあの時の廊下やベッドサイドの血溜まり、布団についた血を覚えています。
豆大福餅さん。それちょっと不思議じゃないです……。
翌朝家族さんに報告と謝罪の連絡をすると
「便利だと思って大きめの裁縫鋏を荷物に入れてしまってました!!すみません」と逆に謝罪されてしまいました。
特に高齢の方は点滴を認識できない方も入院されており、点滴の自己抜針が本当に多いです
- 見えないように包帯を巻いたり服で隠しルートが目に入らないようにする
- 主治医と相談し、昼間の人の目がたくさんあり抜いても早期に発見できる時間を調整する
- 食事、水分が取れていたら持続点滴を夜間はロックするなどに変える
結論 夜勤では不思議なことが起こる。でも一番怖いのは??
今回のちょっと不思議な怖い話、いかがでしたか?
真相を確かめたくない性格なので、不思議な話でぼかしていることもありますが看護師さんなら「あるある」と返事してくれる方が多いでのではないのでしょうか?
不思議じゃなくヒヤリハットやインシデントもあるよ……。
その通りです。
人の数だけ考えていることも行動も違います。
病院内では毎日様々なことが起こっています。
その中にはヒヤリハット、インシデントや起こってはならないアクシデントもあります。
この記事の共通点はただ一つ
人はどんな行動を取るのかわからないから、
予測して行動する危険予測トレーニング(KYT)が大切
自分の身を守るためにも予防できることは予防したいですね
結局一番怖いのはお化けでもなんでもなく人間だにゃ
夜勤をしてない友人には時折聞かれます。
「夜勤は怖くないの??」
と。
その度に豆大福餅は答えます
生きてる人間が一番怖いよ♫
お化けは点滴抜いたり、寝てていきなり手を掴んだり、転倒したりしないもん
他にも不思議な話はありますが、それはまたの機会に。
またみてくださいねー!!
記事を見ていただき、ありがとうございました!!
他にもこんな記事を書いているのでまた遊びにきてくださいね♫
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