地域で生活し、入院が必要になった時。元の生活に戻るためにサポートを行うのが「退院支援」「退院調整」ですね。医療ソーシャルワーカーやケアマネージャー、訪問看護などの色んな職種と調整しながら行う必要な看護。入院時、病態が安定した時、退院時それぞれの時期に合わせた必要な看護とは?
退院支援が難しいです!!
コツを教えてください
退院支援を日々している中堅看護師豆大福餅です。
退院支援には3つのポイントがあります
その3つのポイントの共通点はただ一つ。
入院時、病態が安定した時、退院時に
最適な調整を行う
ただそれだけで、退院支援が変わります。
この記事ではたくさんあるコツの中で時期別のコツを紹介します。
この記事を読むだけで、
「入院時」「病態が安定した時」「退院時」それぞれのポイントを意識して関われるようになれれば嬉しいです。
タイミングが大事だにゃ
できればゆっくり読んでほしいですが日々忙しい看護師さん。
時間がない方のために結論を先にお伝えします!!
- 退院支援は入院時から始まる
- 入院時に入院前の生活の情報収集をする
- 病状から退院支援が必要なケースを把握
- ADL変化時は早めに調整
- カンファレンスで早めのゴール(退院時の目標)設定
- 在宅生活に合わせた「家族・本人」ができるケアの提供
一つ一つ理由をお伝えしていきますね♫
退院支援・退院調整は入院時から始まる
いつ退院調整始めたらいいかわからないよ。
退院が決まってからじゃ遅いの?
退院後の生活を整えるのに時間がかかることも多いよ。
高齢の場合はその間に転倒したり他の疾患になることも。
緊急で入院したり、ADL が低下したり。
サービスや療養環境を整えなければならないことも多いですね。
特に高齢化のため、骨折や肺炎などによって大きくADLが下がり自宅での介護が必要になるケースも増加
患者さんによって必要な看護が違うように、社会資源も環境も人それぞれ。
時期に合わせてアプローチすることで最短での退院を目指すことができます
ではまず、入院時から見ていきましょう!
入院時の退院支援のポイント
ポイント1 入院前の生活を情報収集
入院時から退院支援が始まっているにゃ??
退院支援の半分は入院時から始まっているよ
退院支援は「退院」とついていますが、実際は入院時の調整が30%、病状安定時に20%、退院直前に50%と思っています。
入院すると疾患や障害、ライフスタイルの見直しが必要になることが多いです。
特に、ADLが大きく変わることが予測されるケースでは入院時より退院を目指して関わることを意識しています。
- 入院前の介護度や社会資源
- ADL(日常生活動作)・IADL(手段的日常生活動作)
- 入院前の生活で困っていたこと
- 退院時の目指す状態
社会資源と現在の状態から退院後に必要な情報は家族から聞いておきましょう。
*連絡のしやすい時間帯や病院に来やすい時間・曜日なども聞いておくと連絡をしやすくなります
退院が決まってから慌てて介入しても遅いにゃ
ポイント2 退院支援が必要なケースを把握する
退院支援が必須のケース
ポイント3 高齢者の入院はADLの低下が起きやすい=早めの環境調整が必要
入院時からADLが低下することが予測されたり、医療処置が退院後も継続する可能性がある時
入院時に家族にそのことをお伝えしています。
高齢での入院はADLが低下しやすく在宅環境や介護サービスの見直しが必要
もともと歩いていた90代の人が足を骨折したら残念ながら前のように歩けません。
家族さんに「入院前より動ける範囲やできることが少なくなる可能性がある」とお伝えしています。
家族さんから自宅での状況を聞いたり、ケアマネージャーや訪問看護と連携し入院前の情報を集めていきます
病態が安定した時の退院支援のポイント
ポイント 入院1週間目=初期カンファレンスの目安
入院時に伝えて家族に退院後の生活を考えてもらうにゃ
入院して1週間くらいで最初のカンファレンスを行なっているよ
入院し1週間くらい経過すると、ある程度の病状が安定していることが多いです。
反対に予想よりも状態が改善しない時も今後を話し合う必要があります。
そのタイミングで主治医から病状説明と同時に今までの在宅の環境、今後どうしていくかを話し合う機会を作っています。
ポイント2 初期カンファレンス=ゴール設定の共有
ゴールを設定することで「同じ目標」に向かってチームで動くことができるね
認定調査に来てもらうまで、来てもらってからも時間がかかるにゃ
医療処置はサービスに合わせてできるよう処置を変更したり排便コントロールや食事のこと、薬のことなど調整ポイントはたくさんあります
目標が決まれば、今の病棟で行っている看護を在宅でも継続できるように調整していきます
次は退院前のコツを考えていきましょう
退院直前の退院支援のポイント
もうすぐ退院だね。
退院できる準備は整ってきたかな
独居なのにお薬の管理、看護師がしてました。
自分でできません。
なんてことにならないよう退院後の生活をイメージして関わるのがこの時期ですね。
訪問看護をしていた時、病棟の看護師が自宅の環境を知ることの大切さを実感しました
病院と在宅の違い
病院と在宅での違いをまとめてみました
他にもたくさんありますが、病院と在宅の一番の違いは「医療の判断がすぐにできない」ということです。
退院の時に受診の目安や起きそうなトラブルは事前に伝えたり、訪問看護との連携が大切
どんな環境でどんな24時間を過ごすか。
1日を看護する病棟看護師だから気づけることもありますね
退院前の退院支援のポイント
退院前は特に細かな調整が必要になってきます。
病棟でしていたことが全てできるわけもなく、それぞれの生活があります。
家では栄養士さんも薬剤師さんも看護師もリハビリさんも検査さんもいないにゃ。
家族・本人の病気への理解度を知ることが大切にゃ
看護師は専門職なので、病気の知識も治療の知識もあります。
その知識は全ての人が持っているわけではありません。
生活の中で治療や再発を予防できるようにするのは看護師の腕の見せ所ですね。
専門用語を避けて説明したり、自宅でできる簡単な方法を伝えたりしています
退院前の支援のポイントはただ一つ
本人・家族が暮らしやすいよう環境を整える
中には在宅で生活は難しいような方も
家族が遠方で独居だったり、家で最後まで暮らしたいと願い
社会資源で支えながらどうにか在宅で生活している方もいます。
再入院することなく住み慣れた地域で1日でも長く、自分の生活ができるよう看護師としてサポートしたいですよね。
具体的に調整している項目
- 内服管理(内服カレンダー、家族の配薬、内服の理解度など)
- 栄養管理(嚥下食、むせの程度、調理は誰がするかなど)
- 在宅サービスの把握(デイサービスや訪問入浴、訪問看護など)
- 排尿・排便コントロール
- 膀胱留置カテーテル、在宅酸素、ストーマ、医療麻薬、褥瘡などの医療処置
- 室内の環境調整(段差の有無、主な生活スペースなど)
もっと詳しい内容を別の記事を書いているのでもう少し待ってね
退院調整は難しいけれど看護師だからできる看護もある
看護師は患者さんの一番身近な存在
だから気づける問題もあるよね
入院は家族にとっても本人にとっても大きなライフイベント。
家での生活をイメージして日々看護を行いたいですね。
この記事の内容のおさらいにゃ
記事のまとめ
この記事を読んだら、あとは実践あるのみ!!
簡単に内容をまとめていきます٩( ‘ω’ )و
具体的にどう整えていくかは一人一人違います。
患者さんのこと、本人のことを考えた支援は退院後の生活をイメージしやすくなります。
チームで話すことでいろんな情報が得られるよ
退院支援の中心は看護師!看護師だからできる退院支援を目指そう!!
記事を見ていただき、ありがとうございました!!
他にもこんな記事を書いているのでまた遊びにきてくださいね♫
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